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骨粗鬆症

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症は、骨強度の低下を特徴として骨折のリスクが増大しやすくなる疾患です。
一般に年齢が高くなると骨の強度が弱くなり、骨折し易くなると言われています。
その原因としては骨の成分のうちカルシウム分が減少し、タンパク質の成分が劣化することにより、全体的に骨が弱くなって自分の体重を支えられなくなるなど骨強度が低下します。

例えば
・背骨がいつの間にか曲がってくる
・背が低くなる(2cm以上の低下は危険と言われています)
・ちょっとした転倒で手首を骨折する
・尻もちをついて股関節を骨折する
・咳をしただけで肋骨を折ってしまう

骨粗鬆症によりそのような状態が起こることもあります。
これらの骨折があると入院治療・手術などが必要となる場合があります。
その結果、体力が落ちてきて意欲が減ったりして、骨折後の生命寿命も減ってくると言われています。
さらに生活習慣病である糖尿病や高血圧、高脂血症などが加わると骨粗鬆症の進行が早くなります。

骨粗鬆症の原因

骨粗鬆症の原因の一つとして、閉経後の女性ホルモンの減少が挙げられます。
生理が終わって女性ホルモンが減ってくると骨粗鬆症になる可能性があるのです。
男性の場合は女性ホルモンの影響は少ないため、比較的骨粗鬆症の進行は遅いのですが、加齢によって徐々に骨粗鬆症が進行していきますので油断は禁物です。
下のイラストは骨粗鬆症の骨と正常な骨の比較です。

左のイラストは正常な骨組織の構造です。肌色の部分(骨の中のカルシウム成分)が十分にあり、健康な骨です。
一番右のイラストは重症な骨粗鬆症です。カルシウム成分が少なくなり柱が減って支えられなくなっていることがわかります。
真ん中のイラストは、初期から少し進んだ骨粗鬆症で、少しずつ骨の成分が少なくなっています。この時点で治療を開始することが重要です。

骨粗鬆症の病態

骨に関する細胞には破骨細胞と骨芽細胞があります。
破骨細胞とは、古い骨を壊して吸収します。つまり骨を削っていってしまいます。
一方、骨芽細胞は古い骨を破骨細胞が吸収した後に新しい骨を作ります。
破骨細胞、骨芽細胞どちらも無いと骨の代謝が進まないのです。

しかし、骨粗鬆症の方では破骨細胞が増えて骨が減っていってしまう一方、骨芽細胞が少なくて新しい骨ができない状態となり、骨が弱っていきます。
家で例えると、破骨細胞が古い家を壊す、その後で骨芽細胞が新しい家をつくっていきます。こういうことを繰り返しています。
どちらも協力しないと良好な強力な骨が形成されません。

骨密度の検査

骨粗鬆症の診断としては骨密度の測定や、採血により骨の活動性をみる検査(骨代謝マーカー検査)を行います。
実際の骨密度は世界的な標準方法に従い、腰椎と大腿骨で検査をすることが推奨されており、当院でもその方法に従いDEXA法による検査を実施しております。

骨代謝マーカー検査とは、骨芽細胞の活動性である骨形成マーカーと破骨細胞の活動性をみる骨吸収マーカーの2種類を調べます。
当院では、骨吸収マーカー検査はTracp-5bと骨形成マーカーとしてP1NPを計測しております。

お薬で治療しながら、採血と骨密度を定期的に測定しその効果を確認していきます。
飲み薬、注射など様々な骨粗鬆症の薬がありますが、年齢、性別、骨密度、採血データなどを参考にしながら患者さんごとに最適な治療法を提案いたします。

日常生活の注意点

骨粗鬆症治療中は食事をしっかりととり、定期的な運動と薬物治療を継続して行うことが大切です。
食事は良質のタンパク質をとることと、カルシウムが多めの食事をとりましょう。
運動は基本的に1日30分以上の歩行がおすすめです。
それが難しい場合には、台所でかかとの上げ下げ運動をするだけでも効果があります。